2008年01月20日

ハーバライフ製品で肝臓障害

 『独立行政法人 国立健康・栄養研究所』のHPで、ハーバライフ社の製品が原因による肝毒性の調査報告が、2008年1月17日付で発表された。[1]

===引用開始===
ヨーロッパの肝臓専門の科学雑誌Journal of Hepatologyの2007年10月号に、ハーバライフ社(サプリメントや食品を販売している会社)の製品摂取と肝障害の関連を示唆する2つの研究論文が掲載されました。これを受けて、2008年1月14日、フィンランド食品安全局(EVIRA:Finnish Food Safety Authority)は、ハーバライフ社に評価のための詳細な追加情報の提供を求め、フィンランドで販売されているハーバライフ製品の調査を行うことにしています。
===ここまで===

 ここではハーバライフ社を「サプリメントや食品を販売している会社」としか述べていないので、少し追加する。

 ハーバライフ社では販売方式を「ダイレクト・セリング」と称している[2]が、これはいわゆるマルチ商法―法律では『特定商取引に関する法律』で「連鎖販売取引」に区分される―で、ハーバライフ社はマルチ商法の主催企業だ。

===引用開始(2008年1月19日時)===
ハーバライフ・オブ・ジャパン株式会社
所在地:〒107-8546 東京都港区赤坂2-9-11
配送センター:〒437-0066 静岡県袋井市山科2819
電話:03-5549-0111(会社代表)
設立:1992年11月25日
資本金:3億9,000万円
代表取締役社長:ウィリアム・ラーン
   (中略)
販売方式:ダイレクト・セリング
===ここまで===

 また、フィンランド食品安全局はハーバライフ社に詳細な追加情報を求めたとあるが、当のハーバライフ社(アメリカ本社なのかフィンランド支社のかは不明)は以前にも協力要請を受けても拒否したという経緯がある。[3]
 ……理由については色々と考えられるが推測の域を出ないので、ここでは触れないでおく。

 さて。
 ハーバライフ社の製品と肝毒素との関連を示唆する論文2本だが、スイスとイスラエルの2ヵ国での調査によるものだ。医療関係の専門家ではないので、病名には触れない。

●イスラエルでの事例[4]
 2004年にハーバライフ社製品を飲用して急性肝炎を発症した4件の事例を元に、イスラエル健康省(Ministry of Health)がイスラエル国内の全病院に対し調査を行った。
 結果、ハーバライフ社製品の使用者12名が、原因不明の肝臓障害を起こしていたことが判明。11名は肝炎、1名は肝機能停止による移植手術を要したそうだ。
 この論文では最後に、ハーバライフ社製品の飲食と急性肝炎の相関関係は明らかであり、消費者、特に肝臓に病気を持つ消費者は、商品の飲食に注意するように、と締めくくっている。

 ……病院送りになった12人のうち3人が、回復後にハーバライフ製品の飲食を再開、2度目の肝炎になりかけたそうで、もう何と言うか……。

●スイスでの事例[5]
 ハーバライフ社製品と肝炎の関係調査のため、SchoepferとEngelらはスイス国内の全ての公立病院に質問状を送った。12件の事例の回答があり、ハーバライフ社製品による被害と判断される事例は10だった。うち1人は肝機能の停止により移植手術を要したそうだ。
 この論文では、ハーバライフ社製品は重篤な肝臓毒の可能性があるとし、内容物の詳細な分析と、公的機関の事後対応の強化が必要であると述べている。

==========
 イスラエルとスイスの報告を合わせると、計22名が肝炎による治療を病院で受け、うち2名は肝臓移植が必要なほどの重篤な状態だった、と……。肝臓移植患者の片方、おそらくイスラエルの患者は、移植後も回復せずに死亡している。[3]
 ……因果関係のはっきりしていない被害者も大勢いるな、この分だと。

 論文では、1日にどの程度の量を飲食していたかの記載がないが、肝炎を発症するまで11ヵ月ほどかかっている(イスラエルの事例)ので、ひょっとしたらラベルにある目安量を食べていたのかもしれない。
 それでも3~17種類食べていたようで、そりゃあ具合も悪くしそうだと、素人ながらに納得。


◎参考インターネット◎
[1] 『フィンランド食品安全局(EVIRA)がハーバライフ社製品との因果関係が疑われる肝毒性を調査(080117)』独立行政法人 国立健康・栄養研究所、2008年1月19日
     http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail983.html
[2] ハーバライフ・オブ・ジャパン株式会社HP『会社概要』
     http://www.herbalife.co.jp/hl_about/about1.html
[3] C. P. Day “Slimming at all costs: Herbalife® -induced liver injury.” Journal of Hepatology 47 (2007) 444-446
     http://urx.nu/8gBd
[4] Elinav E, Pinsker G, Safadi R, et. al “Association between consumption of Herbalife nutritional supplements and acute hepatotoxicity.” Journal of Hepatology, 2007 Oct;47(4):514-20. Epub 2007 Jul 26.
     http://1.usa.gov/1jsCotM
[5] Schoepfer AM, Engel A, Fattinger K, et al. “Herbal does not mean innocuous: ten cases of severe hepatotoxicity associated with dietary supplements from Herbalife products.” Journal of Hepatology, 2007 Oct;47(4):521-6. Epub 2007 Jul 24.
     http://1.usa.gov/1qCw5O3

◎その他参考◎
・国立医薬品食品衛生研究所 安全情報室『EVIRAはハーバライフ社製品との関連が疑われている肝毒性を調査』食品安全情報 No. 2/ 2008 (2008.01.16), pp34-35
http://hfnet.nih.go.jp/usr/annzenn/image/080117/080117-1.pdf
・”STOP PRESS: Liver Damage associated with Herbalife use:” Health Span, September 4, 2007.
http://www.healthspanlife.co.za/news-room.html
・”Herbalife's South Africa CEO responds reassuringly:” Health Span, September 4, 2007.
http://www.healthspanlife.co.za/news-room.html
posted by にわか旅人 at 17:31| Comment(3) | TrackBack(0) | 健康増進? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あなたは原文を読まれましたか?
もしかしたらネット上に転がっている日本語の情報を
さも真実のように、批判の材料に使ってるのでは?

英語で書かれた原文を読めばわかりますが、正確には
イスラエルの研究論文は超簡単に要約すると

「肝臓に問題のあった人の中でハーバライフを食べていた人が
 12人いました。「原因不明」なのでもしかしたらハーバライフ
 製品が原因かもしれないので調べる必要がある。」

です。

その後、ハーバライフ製品が危険と言う判断はされていません。
大体、もしそんなに危険な製品なら販売禁止でしょう。
実際は2012年現在、80か国で販売認可され、愛用者は
のべ6500万人です。

英語もろくに読めないのにこういう批判はどうかと思います。
これがこのブログに載るかどうかであなたの人間性も判断されますね(笑)

Posted by 批判する前に原文を読んでね at 2012年11月06日 12:33
科学者は論文、調査研究で、何を主張するかは自由です。
極端な話、ハーバライフを食べてガンが治った!
という論文も出せます。

論文が出たからと言って、その内容を鵜呑みにするのは
大間違いです。
Posted by あ、追伸 at 2012年11月06日 12:38
 ハーバライフのディストリビューターさん、4年前の記事の火消し、ご苦労様です。……でいいのかな?
 おそらく書き逃げでしょうけど、言いがかりをつけられているようなので、反論しておきます。

>あなたは原文を読まれましたか?

 『参考インターネット』の所に、本文に振った番号の参考にしたサイトへの直リンクを貼ってあります。PubMedと言う医療関係の論文をまとめたサイトです。ひょっとして、ナンバリングを振った形式の文章を読んだ事がないのですか?


>「肝臓に問題のあった人の中でハーバライフを食べていた人が
>12人いました。「原因不明」なのでもしかしたらハーバライフ
>製品が原因かもしれないので調べる必要がある。」

 私よりも英語が堪能なようですね。上述のサイトの文章を掲載します。読んで確認してください。改めて私が訳する必要はありませんよね?
 “An association between intake of Herbalife products and acute hepatitis was identified in Israel. We call for prospective evaluation of Herbalife products for possible hepatotoxicity. Until then, caution should be exercised by consumers, especially among individuals suffering from underlying liver disease.”
 「原因不明」に該当する文字が見当たりません。あなたの読まれた『原文』のリンクを教えていただけますでしょうか。
 まさか「原因不明」とは、セミナーで出た話ではありませんよね?


>実際は2012年現在、80か国で販売認可され、愛用者は
>のべ6500万人です。

 ハーバライフ製品は医薬品・医薬部外品ではないので、日本で言うところの食衛法をクリアしていれば、販売は自由のはずです。そして6500万人の人体実験を行ったと言う事ですね。


>科学者は論文、調査研究で、何を主張するかは自由です。
>極端な話、ハーバライフを食べてガンが治った!
>という論文も出せます。

 どんな論文を書くのも自由ですが、査読のある専門誌に掲載されるかどうかは別問題です。私が参考にしたPubMedは、専門家による査読を通して論文を掲載する専門誌をまとめたサイトです。あなたの例えたような論文が掲載される事はありません。


>論文が出たからと言って、その内容を鵜呑みにするのは
>大間違いです。

 同意です。査読のない業界紙や、体験談を論文調にまとめたものを鵜呑みにする訳にはいきません。あなたがその一人でない事を期待します。


>これがこのブログに載るかどうかであなたの人間性も判断されますね(笑)

 この言葉、そのままお返しします。

Posted by にわか旅人 at 2012年11月06日 22:10
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