2007年12月29日

大豆エキス『K.リゾレシチン』

 2007年11月28日に一部業務停止命令を受けたマルチ商法の株式会社サンヨーメガ(神戸市中央区)のHPが、12月25日頃から消えている。
     http://www.sanyo-mega.co.jp/

 どうやら本格的な逃亡モードに移行したようだ。

 さて。
 サンメガ社の自称「賢脳食品」、いわゆるサプリメントの『レシテネ』の商品説明が、お粗末なまでにいい加減だというのは、前回書いた。
     http://tsure-zatsu.seesaa.net/article/72996213.html

 今回は『レシテネ』の売りである『K.リゾレシチン』に触れる。
 ……と大きな事言っているが、そう大した内容ではない。

●開発者「ニセ医学博士」神津健一
 今ではネット上では見られないが、2007年10月頃まで公開されていた『レシテネ』のボーナスプランの一部を紹介する。

lecithene_04.JPG

lecithene_02.JPG

 ……という事で、『レシテネ』を開発したのが、神津健一氏だという裏は取れた。

 神津氏がニセ医学博士だという根拠は、過去に何度も取り上げているので、今回は触れずにおく。

 参考として、神津健一ニセ医学博士の自称「臨床」実験報告を上げておく。
   『研究報告:K・リゾレシチン』
    http://members.at.infoseek.co.jp/kkozu/index.html

●『K・リゾレシチン』って何よ?
 リゾレシチンの構造やら物理特性やらは、ひとまず脇に置く。

 『IQ・EQ(心の知能指数)をぐ〜んと高める!
 無限の潜在能力を引き出す“K・リゾレシチン”を開発』
 とあるが、そんな簡単にIQが上がるはずなかろう。これだけで大抵は『似非科学』と判断してしかるべきだが、どういう訳か信じる人もいるのだよな。

===引用開始===
医薬品としても、健康食品としても、既に世界中に普及しているレシチンは、神経伝達物質の主要成分です。私が開発した「K・リゾレシチン」は、従来型のレシチンを酵素分解により低分子化し、いくつかの特殊栄養素を加えたものです。低分子化と他の特殊栄養素の配合バランスにより細胞組織内への触媒作用が高く、脳内ホルモンの代謝機能を活性化する効果があります。
===ここまで===

 「従来型のレシチン」「低分子化」「特殊栄養素」「高い細胞組織内への触媒作用」「脳内ホルモンの代謝機能の活性化」
 ……まったく意味がわからないのだけど……俺の勉強不足か?

 『レシテネ』のパンフレットからは、『K・リゾレシチン』とは『酵素分解低分子リゾレシチン』と読める。
 頭のKは、KozuまたはKenichiのKと推測される。間違えてもカリウムのKではないだろう。

●「酵素分解」した「レシチン」?
 『K.リゾレシチン』の説明を見ると、その特徴とは、「酵素分解により、大豆レシチンを低分子化させたもの」のようだ。

 で、そのような物は、さして珍しい物ではない。
 「独立行政法人 国立健康・栄養研究所」の『「健康食品」の安全性・有効性情報』において、「リン脂質結合大豆ペプチド」として既に収載されている。
     http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail720.html

 詳細情報を見る限りでは、神津氏の主張するIQ・EQの向上は「まったく期待できない」のだよな。

●『K・リゾレシチン』配合のサプリメント
 『K・リゾレシチン』を含有した商品は、『Xネオリゾ』と『レシテネ』の2点だけではない。
     http://www.rose-collagen.com/health/alphabest/index.html

 これはサンメガ社とは無関係な商品で、『アルファベスト』というサプリメントだ。
 その説明の中に、気になる一文がある。
 「主成分に大豆エキスを含みます。(大豆エキス特許製法)」

 原材料名にも注目。
===引用開始(青色は当方で付けた)===
水飴、還元水飴、ゼラチン、ブドウ糖、オリゴ糖、黒糖、濃縮リンゴ果汁、デンプン、DHA、植物油脂、濃縮ヨーグルト、フォスファチジルセリン、酵素分解リゾレシチン、甘味料(キシリトール)、クエン酸、香料、ビタミンB1、光沢剤、ナイアシン、ビタミンE、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンB2、ビタミンA、葉酸、ビタミンD3、ビタミンB12(原料の一部に大豆を含みます)」
===ここまで===

 『栄養成分表示(1個3.2g中)』の項目には、『大豆リゾレシチン:300mg』の表示がある。
 大豆エキスの名前はない。
 だけどなぜか、『酵素分解リゾレシチン』の名前はあるし、原材料に「大豆使用」の文字もある。

 ……という事は、『K・リゾレシチン』とは『大豆リゾレシチン』……上の『大豆エキス』のことか。『K・リゾレシチン』=『酵素分解リゾレシチン』なのは判明しているからな。

●大豆エキス特許製法
 『大豆エキス』の製法は、特許で1件登録されている。
     公報テキスト検索
          http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl

 大豆エキスの抽出方法(特開平6-217726)

 特許の情報によると、出願者は株式会社堀内(福岡県久留米市)、発明者は池田泉氏だ。
 ……神津健一ニセ医学博士とは関係のない名前だ。

===引用開始===
【目的】分子量が小さく、消化吸収性の良い大豆エキスを得る。
(中略)
【006】次いで、繊維素分解酵素、植物組織崩壊酵素、たん白分解酵素を加えることにより、大豆の組織細胞を分子量が1000以下のオリゴ型まで分解できる。
===ここまで===

 特許の最後に、分子量を計測したデータが上げられているが、分子量を小さくしたことで、消化吸収性が良くなったというデータは付記されていない。
 試験法も書いていないから、追試もできない。

 長くなったので、次に続く。
posted by にわか旅人 at 13:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 悪徳商法追放 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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