京都新聞『設立者に懲役2年 ねずみ講事件で京都地裁判決』2007年9月19日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070919-00000039-kyt-l26
===全文掲載===
通販カタログ事業を名目に会員を集めた「アースウォーカー」(大阪市中央区)のねずみ講事件で、無限連鎖講防止法違反の罪に問われた設立者の吉田朗太被告(32)=神戸市須磨区=の判決が19日、京都地裁であった。増田耕兒裁判長は「約22億円もの入会金を集めた悪質な犯行だ。被告は組織的基盤をつくり上げ、運営に欠かせない存在であり、刑事責任は重い」として懲役2年、罰金300万円(求刑懲役3年、罰金300万円)を言い渡した。
判決によると、吉田被告は他の幹部ら7人=いずれも有罪判決=と共謀し、2004年1月から05年6月の間、5500人以上の学生らを勧誘し、オーナー契約金を名目に約22億円を支払わせた。
弁護側は「ねずみ講ではなくカタログ販売事業だ。共謀もない」と無罪を主張したが、増田裁判長は「カタログ販売事業は赤字状態で、実質的には金銭配当組織に当たることは明らかだ」と認定した。さらに被告が報酬の取り決めについて影響力があった点に触れて「他の幹部と共謀が成立していた」とした。
増田裁判長は量刑理由で「言葉巧みに勧誘し、資金がない場合は消費者金融に借金をさせた」などと悪質性を指摘した。
===ここまで===
『無限連鎖講の防止に関する法律』第5条によると。
http://www.ron.gr.jp/law/law/mugenren.htm
「無限連鎖講を開設し、又は運営した者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」
とある。
求刑3年に対し、判決2年とした理由を、記事内容からは読み取れないのだが……それでも懲役と罰金の併科をされているので、決して軽い訳ではないのかな?
ちなみに判決は、下の記事によると執行猶予付きではなく実刑判決だ。
ABCニュース『<京都>「ねずみ講」事件 会社経営者に実刑判決』2007年9月19日
http://webnews.asahi.co.jp/abc_2_003_200709194001026.html
===全文掲載===
通信販売会社、アースウォーカーの「ねずみ講」事件で、首謀者とされる幹部の男に対し、京都地裁は、懲役2年の実刑判決を言い渡しました。
判決を受けたのは、アースウォーカーの実質的経営者だった吉田朗太被告(32)です。判決によりますと吉田被告は、アースウォーカーを設立し、他の幹部と共謀して、通信販売ビジネスと称した「ねずみ講」を運営し、大学生らおよそ5500人から総額22億円を集めました。「ねずみ講」の運営にあたって、吉田被告らは、摘発を逃れるため、表向きは通販カタログの販売員の募集を装っていました。きょうの判決で、京都地裁は、「社会経験や判断力の乏しい学生や若者を対象にした、狡猾で悪質な犯行」として、吉田被告に対し、懲役2年、罰金300万円を言い渡しました。
===ここまで===
同法第3条によると、
「何人も、無限連鎖講を開設し若しくは運営し、無限連鎖講に加入し、若しくは加入することを勧誘し、又はこれらの行為を助長する行為をしてはならない。」
とある。
関係者の7人は『ねずみ講』だったと有罪を認めてすらいる。
それにも関わらず、吉田被告は最終弁論でも「無限連鎖講ではないし、通信(カタログ)販売事業である」と無罪を主張していた。
であれば、争点は「ねずみ講だったのか、通信販売業だったのか」になる。
実際、増田裁判長は「カタログ販売事業は赤字状態で、実質的には金銭配当組織に当たることは明らかだ」としているので、既にこの時点で、開設者の吉田朗太被告が有罪なのは疑いない。
となれば、弁護側の「被告は04年1月に別事件で逮捕されて以降は関与していない(毎日新聞、2007年7月26日)」の主張は意味がないと思うのだよな。
http://tsure-zatsu.seesaa.net/article/51149278.html
それについても、裁判長は
>さらに被告が報酬の取り決めについて影響力があった点に触れて
>「他の幹部と共謀が成立していた」とした。
と、念入りに吉田被告の関与と責任を認めている訳で……。
とにかく。
弁護側の主張は片端から否定された、ということでいいかな。
ちなみに。
京都地裁での無限連鎖講の判決が出る前に、さいたま地裁では民事訴訟……でいいのかな?……で、吉田被告に賠償命令も出されている。
弘田恭子『アースウォーカーねずみ講事件:設立者に390万円賠償命令−−地裁判決 /埼玉』毎日新聞、2007年9月15日
===全文掲載===
通信販売会社「Earth Walker(アースウォーカー)」社(大阪市)設立者の男に、違法なねずみ講で金をだまし取られたとして、県内の被害者7人が契約金などの支払いを求めた損害賠償訴訟の判決が14日、さいたま地裁であった。近藤壽邦裁判長は原告側の主張を一部認め、男に対し計約390万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
判決などによると、7人は04年12月〜05年12月に「割りのいいアルバイトがある」と勧誘され、契約金計約355万円を同社などに支払った。
同社は04年1月〜05年6月、学生ら5517人を加入させ、計約22億5000万円を支払わせたなどとして、幹部7人が無限連鎖講防止法違反罪で有罪が確定。男も同罪で逮捕、起訴されている。
===ここまで===
1つ疑問。
アースウォーカーを設立した2004年1月は、吉田被告は傷害罪による保護観察付執行猶中だったとある(朝日新聞、2007年2月22日)。
http://tsure-zatsu.seesaa.net/article/35825519.html
今回の有罪判決で、傷害罪の禁固刑分も加わるのかな?
……だとすれば、2年で出てくることはまずないだろうな。


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