2007年05月25日

量子共鳴分析器(QRS)

 ネットを色々と巡回していたら、面白い物を見つけた。
 『量子共鳴分析器(Quantum Resonance Spectrometer, QRS)』という代物だ。
     http://www.ryoshi.co.jp/sitemap/sitemap.htm

 どうせいつもの『似非科学』な代物だろうとの先入観から、このサイトを色々と見てみた。
 結果は。
 ……混じりっ気なしの『似非科学』でしたよ、と。

 さて。
 そもそもこのQRSとやらが何かと言うと、だ。
===引用開始(『QRSとは』より)2007年5月24日===
QRSは、今から約100年前にアメリカの病理学者であり内科医でもあったアルバート・エイブラムス(Dr. Albert Abrams・1863〜1924年)が、彼の腹部打診法の研究から発見したE.R.A( Electronic Reaction of Abrams・エイブラムスの電子反応=生体反応には、物質を媒体とした物理化学的な反応が起きる以前の、電磁気的な波動現象に基づく何らかの生理的な反応がある)を基本原理としています。QRSとは、この非物質的な生命現象に基づく極く微弱な生理的反応を、音に変換、被検者の生理機能を判定すると共に、その非物質的な情報を生体に入力、生体の持つ自然治癒力の発現を促そうとする装置です。
===ここまで===

 ……何度読んでも意味が判らないのだが……。
 『エイブラムスの電子反応』なんて単語、聞いたことがない。

 「生体反応には、物質を媒体とした物理化学的な反応が起きる以前の、電磁気的な波動現象に基づく何らかの生理的な反応がある」との事だが。
 ここの『波動』を一般的な物理学で使われる『波動』と仮定すると、もはや何が何やら訳がわからない。いや、仮定しなくても意味不明だけどな。
 ……似非科学(かオカルト系)『波動』ならば説明できるが、それはオカルトの『波動』は定義も何もないからであって、よその宇宙の話なぞ俺は知らん。

 「何らかの生理的な反応」って……反応があると判っているなら、観察できるだろうが。

 で、「非物質的な生命現象に基づく」……生命は『物質』なので『非物質的な』の意味がわからない。
 1万歩譲って、仮に電子や波動(中学校の理科で勉強する方)を表現しているつもりでも、それでも間違いなのは変わらない。これらも物質的な現象として、捉える事ができるから。
 ……つ〜〜〜か、非物質って何よ??
 Matter……物質
 Anti-matter……反物質
 Family matter……非物質……なんてね。
 ……判る人いない、って。

 更に判らないのは、何ゆえに「音に変換」?
 グラフとか数値とか、もっと正確・具体的に表現する手段があるだろうに。

 「その非物質な情報を生体に入力、生体の持つ自然治癒力の発現を促す」……も意味不明。
 ……と言うか、来たなホメオパシー、な気分。

 「自然治癒力の発現」。
 ……生きているなら、『発現』などと大げさぶらないでも、自然治癒力は普通持っているわな。

 まぁこの時点(それ以前からという意見もあるだろうが)、ろくに原理の説明がなく、過去の人間の唱えた『なんちゃら理論』だけを持ち出してくる時点で、似非科学だとは容易に予想がつく。
 ……似非科学のキーワード『波動』と『ホメオパシー』があれば、これ以上調べるまでもない。

 とは言え、あまりにも「どこの宇宙の法則ですか?」な内容なので、もう少し読む事にする。
 『QRSの原理』(2007年5月24日時)から引用するが、青字が引用箇所だ。

病気にかかった組織の細胞から出る未知の波動が、健康な人体によって感受(受信)、記録され、それらの波動が健康な人体の組織の性質を変える。

 細胞の組成はそうそう変わらない。つ〜〜〜か、変わらない。変わったら大変だ。
 で、「未知のもの」を原因だとするなら、まずその「未知のもの」を再現可能な方法で観測できる形にしないと話にならない訳で……それが「人体の組織に影響」を与えるのかどうかは、その後の話だ。
 もうちょい言うなら、『波動』とか『記録』なんて怪しい単語を使わなくても、体内に侵入した病原菌(ウイルスでも良いや)が、体内で増殖していくメカニズムで十分に説明できるのだろ、この部分は。
 ……ちと厳しいが『波動』=『ウイルス』、『感受』=『感染』とすれば理解できなくもない……かもしれない。

病気は細胞起源のものだとする昔ながらの理論は時代遅れで廃棄されなければならない。
細胞の分子組成が構造的変化をうけ、特に電子の数と配置が変化をこうむるので、その特徴的影響が後になって顕微鏡で細胞の病気となって見えるようになるにすぎない。


 『病気は細胞起源』説は時代遅れ? いつの時代に、そういう説が栄えた!?
 細胞の分子組成が「何によって」構造的変化を受けるのか、説明がないので文章として説明が不十分で、ついでにおかしい。
 その上で言うのなら。
 電子の数は、イオン化されていない限り、共有結合やその他の結合で最外殻まで一杯になっているものでないのかい?
 配置が変わるのは、電子軌道の都合で錯体の構造が変わるから、ここは妥協の範囲内としよう。
 ……かなり好意的に解釈だなぁ。
 「特徴的影響」の意味がわからん。

分子内逸脱(=Intra-molecule Aberration)と考えているもの(病源)を矯正し、こうしたことが起こることをも防いでくれるような力が存在する。

 分子間力(ファンデルワールス力)は知っているけど、分子内逸脱などという言葉は知らないな。
 つうか、電子だか分子だか病源だか知らないが、「右に行けば健康。左に行けば病気」などと、そんな都合良く身体は反応してくれんぞ。

もしマラリアとか梅毒にかかった組織が放射する波の性格を変えることのできるような、無線放送に似た波動放射器械を考案することができるなら、キニーネとか水銀剤と同じように、効果的にそうした波動を相殺できるだろう。

 キニーネとか水銀剤の有効性は知らないから脇に置いといて。
 マラリアとか梅毒は、身体の一部の組織がかかるのか……細胞1個とか2個とかを「ここはマラリア、あそこから梅毒、そっちは健康」と言えると……凄いな。
 冗談はさておき。
 病気の細胞と健康な細胞があるところへ、病気の細胞にだけ反応する治療法(しかも万病に効果有り)があるなら、今頃世界中の研究者が躍起になって患部をピンポイントする治療法を探したりしていない訳で……。
 まぁこう書くと、「そうなると世界中の医師が仕事にあぶれるので、そうさせないために国と医師協会が妨害活動をしているのだ」などと陰謀説とタイアップしそうだ。
 ……そういう与太話は、ここでは取り上げない。

 他のページも笑いどころツッコミどころ満載なのだが、この辺で止めるとしよう。

 ちなみに。
 ERAの開発者Albert Abramsは、医師を詐称して潜り込んでいた詐欺師だ。学歴に関しても、医学博士を詐称している。
     http://elane.stanford.edu/wilson/Text/26f.html
     http://en.wikipedia.org/wiki/Albert_Abrams

 21世紀にもなって、19世紀末の学歴詐称詐欺師の似非科学を真に受ける連中を、何と表現すれば良いのだ?
 時代遅れにも程があるだろう。
posted by にわか旅人 at 00:47| Comment(1) | TrackBack(0) | 似非科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 はじめまして。
 量子医療機器をを中国で販売しているものでございます。

 当社で現販売の医療機器は幅広い分野で効果を認められております。
病院、美容院、財団法人、個人も含めてたくさんの分野で本機械を利用して成果をあげているところでございます。

 ところで、単なる治療ではなく、治療したことに関してすぐ効果が見られるQRS(量子共鳴(共振)分析器)を探している最中でございます。

 販売動機を持っている企業もしくは販売者の情報をお持ちであればお手数ですが、上記のメールアドレスにご連絡お願いいたします。
 何卒、よろしくお願いいたします。
Posted by 金永福 at 2017年03月27日 15:52
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