2007年05月19日

ビューティーワールド・ジャパン2007

 2007年5月7日〜9日の3日間、東京国際展示場東館3~6会場で『ビューティーワールド・ジャパン2007』が開催された。
 2006年にも出向き、簡単ながら書いている。
     http://tsure-zatsu.seesaa.net/article/17696259.html

 さて。
 今年になってからの展示会は、ほぼ軒並べて低調なものばかりだけれど、この『ビューティーワールド』には活気があった。
 体験コーナーや資料・サンプル配布で通路は人でごった返していたし、2006年の時にも書いたように、今年も「怪しい怪しい」を連発させる怪しい商品と文言が、あっちにもこっちにゴロゴロしていた。
 ……今は食い気より色気が風潮なのかな?

 若いオネーサン達……と言っては失礼か?……の来場が多いのは、容易に想像がつくだろう。
 ……ついでになぜか、綺麗どころが多かったりする。

 それはさておき。
 この手の展示会となれば、必ず出てくるのが岩盤浴、アクアデトックス、ゲルマニウム、タラソテラピーやアロマテラピー、謎の水に補正下着、そして「10分使えば2時間運動したのと同等のカロリー消費」を謳った謎の健康器具、etc. etc…。
 今回も想像に違わず、これらに分類できる謎な商品が大量に出てきた。
 ……ラジオ波によるダイエットは……新しいのかな? 余り見かけた記憶がない。

 念のため言っておくが、展示物の全てが怪しいのではない。
 まともな説明のある化粧品(原料・中間体・完成品問わず)、化粧品容器や化粧用の小物を扱っている企業は、「怪しい」には含めない。
 ……含めようがない、が正直なところ。

 そういうわけだから、例えば、株式会社IMU Internationalのような説明をすると、俺に嫌なツッコミを入れられてしまうわけだ。

◎株式会社IMU International
     http://www.imuinter.com
 新概念美顔器「JUNO(ジュノ)」と、Juno Pure Streamerの販促をしている企業。
 どういうトンデモ話をしてくれたのか。
 「JUNOは超音波やイオンを発生させ、細胞間に隙間を作り、ビタミンやCoQ10が細胞の奥に行き届くようにする新しい美容器具です」
 ……どこから手をつければいいのやら……。
 まず、細胞同士の結合を破壊するような代物なら、まずヒトの肌に使える代物ではなかろう。
 ビタミンやらCoQ10やらは、細胞と細胞の間に入る事で、細胞に使われるのではなく、「細胞内に入ることで」細胞の役に立つのではなかったか?
 それと蛇足だが、ビタミンやCoQ10のような物質が、表皮のどこから湧いてくるというのさ?
 そしてJPS。
 超音波で水の分子が小さくなり、肌への浸透を良くなる。
 ……分子の大きさは決まっているから、それより小さくはならないって……。
 そう突っ込んだら、事もあろうに「水分子の結合を破壊する」と言い出した。
 ……酸素原子1個と水素原子2個に分解するの? それはもう水ではないでしょ。
 ここまで言ったら、プレゼンテーターのお姉さんは逃げてしまった。

◎株式会社エステツイン
     http://esthetwin.jp/
 この手の展示会には、必ず出展するマルチ商法(連鎖販売取引)の企業。
 今回は系列企業の『株式会社アッシュ・エル・ボーテ』と一緒に出展していた。
     http://hl-b.jp/
 ……ひょっとしたら、いつも2社で出展していたのかもしれないけれど、気がついたのは今回が初めて。
 今さらどうこう言うまでもないだろう。
 『苦情の坩堝』にはかなりの数の苦情が集まっている企業だからな。
     http://www.sos-file.com/top.htm

◎株式会社グラツィア
     http://www.grazia.co.jp/
 ここで開発した層状ナノカプセルにより、成分がTCAサイクルまで運ばれ、新陳代謝を促進させるという触れ込みの化粧品『ディープヴェールボディクリーム』を販売している企業。
 TCAサイクルは、ミトコンドリア内でブドウ糖C6H12O6を分解して、ATPを作る行程(?)のことだ。その行程がエンドレスで回り続けるので、『回路』とついている。
 まぁ、その辺りはさて置いて。
 要するに、クエン酸回路に入り込もうとするなら、まず細胞膜を抜けて細胞内に入り、ミトコンドリアの外幕内膜を通過してその中に入り込まなくてはならない訳で……。
 ……何より重要なのは、TCAサイクルとは、化学や生物の教科書では綺麗に円環状の図でまとめられていても、実際はミトコンドリアのどこかにその『円環』が存在しているのではない、という事。当たり前の話。
 ……皮膚から細胞内に入り込むという辺りから、俺としては非常に懐疑的。
 それを可能にするのが、件の層状のナノカプセル。
 細胞内へ入る過程で一つ一つ層が剥がれ落ちていき、最終的にTCAサイクルに入り込むのだとか。
 ……はぁ?

◎株式会社ビー・エイチ・シー
     http://www.bhc.co.jp/
 青い長方形に『BHC』のロゴを打って出展していた企業。Beauty & Health Companyの略……だったかな?
 言わずもがなだけど、株式会社ディー・エイチ・シーをパクった社名だ。ロゴもパクり(『DHC』のDをBに置き換えれば出来上がり)。
 ……まぁ、この社名だけで胡散臭さ100%。DHCが怪しい企業と言うのではなく(怪しい商品を扱っているので、それなりの評価は下しているが)のではなくて、社名をパクっているところからね。
 HPの会社概要も手抜きそのもの。
 ……さっさと売り逃げするつもり満々、と見た。
 と言うか、帝国データバンクやyahooの電話帳では、実在を確認できないのだよな。
 ついでに『104』に問い合わせたところ、東京都中央区銀座1丁目で、この名前の企業の登録はない、との事。
 取扱商品は……近づく事すら怖かったので、チェックできなかった。

◎株式会社ピー・エム・シー
     http://pmc-pmc.com/
 『マイナスイオン』『遠赤外線』『αIII波』を発生するタオルケット『アルファースリーム』を販売している企業。
 ……αIII波って何よ?
 もらってきたリーフレットの説明によると、「中性脂肪を分解して、体脂肪の増加を抑制する」のだとか。
 ……寝言は寝ている時に言え。
 この商品は『赤ひげ堂』で扱っているらしい。
     http://www.pmc-pmc.com/blog/index.php?eid=49#comments
   赤ひげ堂HP:
     http://www.h7.dion.ne.jp/~akahige/top.html
 ……滅茶苦茶怪しい病院(……なのか???)じゃないか。気功、生命エネルギー、何でもありそうだ。
 PMCよりも『赤ひげ堂』の方が怪しいわ、こりゃ。
   健康本の世界『竹内信幸(信賢)』
     http://khon.at.infoseek.co.jp/chosha/t106.html
   損害賠償請求事件
    http://papersearcher.hp.infoseek.co.jp/mirror/8349/069.html
 どれだけ小さな企業であれ、社長ともなればこのような相手との取引は、あっても表に出さないようにすると思うのだけど……。
 こういう所で採用されていると、喜んでリーフレットや社長のブログに書いている辺り、この企業の底が見える。

◎株式会社ブルー・マーキュリー
     http://www.bluemercury.co.jp/
 商品名『おいしい水素水』を製造・販売している企業。
 特殊製法で水素を水に溶かし込んであり、それを飲むことで体内の活性酸素を除去できる、というのが商品説明。
 ……気体を体内に取り入れるなら、普通に呼吸すれば良い。その方が遥かに効率的だ。そもそも腸は気体を吸収できるのか?
 『水素水』と言えば、マルチ商法の『株式会社ナチュラリープラス』が2007年4月から『IZUMIO』という商品を発売していたな。
     http://www.naturally-plus.co.jp/index.html
 『IZUMIO』の購入には、前もって『スーパールテイン』の購入が必要って……これって抱き合わせ商法だよ。いいのかねぇ?
 ブルー・マーキュリー社はマルチ商法ではなさそうだし、価格も500mlを20本で¥9,450(税込)だから、ナチュラリープラス社のIZUMIOより価格的にはまともか。
 ……それでも1本¥475という高値だし、HPで水素を科学的に説明しているかどうかも別の話。

 他にも怪しい企業は掃いて捨てる程出展していたが、今回はこの辺で止めておく。

 パシフィコ横浜で開催された『化粧品産業技術展』は、真面目に研究・開発・製造をしている企業の展示会だった。
 ……どうして消費者向け最終製品の展示会になると、こうもおかしい企業ばかり出てくるのかねぇ?
posted by にわか旅人 at 20:49| Comment(4) | TrackBack(0) | 展示会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お早ようございます。
BHCについてですが、
数年前に「ボファリッチ」の経営陣の一部が
ダウンラインもろとも乗っ取る形で旗揚げした会社で、
各種トルマリン製品、病気が治っちゃう水、
などを商材としているマルチです。
特に水「メビウス」に関しては、
その社外秘の販売マニュアルにセールストークの例として
「〇〇さんの△△病が治った!」
と明記してあり、特商法・薬事法違反を奨励している様です。
ちなみに、このマニュアルの内容をネット等で公表すると、
損害賠償請求をする、
とも書かれています。
Posted by at 2007年05月23日 05:19
>どなたか存じませんが。
コメントと情報ありがとうございます。

BHCはマルチでしたか。
あのHPから、連鎖販売取引である記載を見つけることはできませんでした。
『業務用通販』を理由に、商品価格すら非会員には公開していません。
資本金どころか、代表のフルネームすらないHPなので、『DHC』のパクリ商号とも併せ、催眠商法か詐欺だろうと予想していました。

HPから受ける印象からは、個人であれ法人であれ、取引を検討したい企業ではありませんね。
Posted by にわか旅人 at 2007年05月24日 23:57
ナチュラリープラスがマルチだって?抱き合わせでないと買えないなんて。。今は、サプリメントとイズミオとは別べつに買えるんですが・・・よ〜〜く御調べになってから、物を言った方がいいですね・・・しかも匿名で、こんなことするなんて・・直接会社に問い合わせしてみたらいかがですか・・訴えられますよ
Posted by tsukano at 2008年07月18日 08:22
>tsukanoさん
コメントありがとうございます。

>ナチュラリープラスがマルチだって?
はい、ナチュラリープラスは、連鎖販売取引、いわゆるマルチ商法を採用している企業です。

>今は、サプリメントとイズミオとは別べつに買えるんですが・・・
なるほど。2008年7月現在は、抱き合わせでなくても購入できるのですね。情報ありがとうございます。
私がこのエントリを書いた2007年5月時点では、IZUMIOを購入するにはスーパールテインの購入が必要だと、ナチュラリープラスの公式HPで説明していました。ですから、改めてナチュ社に問い合わせる必要はないと存じます。

>直接会社に問い合わせしてみたらいかがですか・・訴えられますよ
このエントリのどの部分が「訴えられる」に相当するのか、ご教授願えますでしょうか。
Posted by にわか旅人 at 2008年07月21日 21:34
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