2009年03月22日

今更ながら似非科学批判批判

 かれこれ1年近くになるのかな?
 一時期、似非科学を批判するあちこちのブログで、『似非科学批判批判』が話題になった。
 「一見科学的な説明に見えるが、突き詰めれば既存の科学とは相容れない(もしくはあからさまに矛盾している)説明をしている商品や理論」を、「いや、その説明はおかしい。既存の科学では、かれこれこのように証明されている」と批判するのを 似 非 科 学 批 判とするなら、『 似 非 科 学 批 判 批 判 』は「似非科学を批判する行為を批判する行為」と言えるだろう。

 文末に「だろう」と付けたのは、似非科学批判批判について触れているブログをいくつか巡り、似非科学批判批判者のコメントを読んでもみたところ、俺の読解力と理解力の低さからか、「具体的に何を問題として、似非科学批判を批判しているのか」、俺には理解できないからだ。

 専門知識がある訳でもなく、『似非科学批判』の真似事しかできない俺の知能では、コメント欄での議論の深さと早さに参加する機が得られず、ROMするしかなかったのが実際で、ほとぼりが冷めてかなり経つ今なら、自分のブログでこそこそ書く程度であれば人目につかずに済むだろうとの希望的予測から、春を寝過ごしたカエルのタイミングで口を出してみる事にする。

 過去ログから。
 『健康産業新聞』が『似非科学批判批判』している記事に、俺なりにツッコミを入れたものだ。
   過去ログ『健康産業界の偽科学への主張?』2007年3月25日
     http://tsure-zatsu.seesaa.net/article/36822643.html

 過去ログ内でも「何が言いたいのか判らない」と書いているし、改めて記事を読み直しても「で、何が言いたいの?」という疑問符が真っ先に出てくる。
 ……似非科学な商品とそれらを製造・販売する企業が多い健康業界だから、似非科学を支持するためにも『似非科学批判批判』な記事を書く責任がある、というのは判る。

 記事を書いた人物が、マイナスイオンや波動を似非科学と知っているのかどうか、は多分重要ではない。
 ……この新聞社の記者・元記者の何人かと面識があるが、あくまで会話の印象で語るのならば、科学・似非科学の区別がついていなさそう……ではあった。怪しい売り文句だと薄々感じていても、仕事だから仕方ないという諦観もあると思う。

 その記事の問題点は、既に当時にツッコミを入れているので、ここで蒸し返すつもりはない。しかし改めて『似非学批判批判』という観点で読み返すと、「似非科学を批判する人を批判する」側に観察できる独特の主張が見える。

===引用開始===
未科学を偽科学と批判するグループの、事を性急に断じてしまう考え方こそが、非科学的といわざるをえない。
   (中略)
要は科学とどのように付き合い、科学されていないもの(未科学とでも呼ぶのか)をどのように評価するのかということになる。してみれば、このところの過激なフードファディズム批判や科学と偽科学のキャンペーンも、アガリクス本の反対バージョンかと笑えてくる。
===ここまで===

1. 似非科学批判批判の特徴 その1
 似非科学批判を一からげにして語るため、どの似非科学批判を批判しているのかが判らない。

 「未科学を偽科学と批判するグループ」というのが、一体どこのグループを指しているのかは知らない。まずそのようなグループの存在を俺は知らないし、巡回ルートにあるそれぞれのブログも、各自がめいめい勝手に似非科学批判を行っており、グループを構成などしていない。

 となれば、この記事で批判されている「未科学を偽科学と批判するグループ」というのは、記事を書いた本人(と、記事を掲載した新聞社の関係者ら)の妄想の中にのみ存在する対象であり、そのような妄想内のグループを批判するなど、競泳用のプールに釣り糸を垂らすぐらいに無意味だとしか、俺には表現のしようがない。
 ……勿論、俺がそういうグループの存在を知らないだけの可能性はある。

 俺からの視点で『似非科学批判を批判』する側は、「科学的に誤った情報を、科学と称して垂れ流している」という『問題点』の部分はすっ飛ばし、「似非科学だと批判されたから、批判し返す」という脊髄反射をしているように見える。
 ……批判を投げ返した先には誰もいないのだが、『似非科学批判批判』にとっては受け取る人のいる・いないは重要ではなく、むしろ「批判し返した」という事実が重要なようだ。

 批判の批判を受け取る相手がいないのだから、更なる反論があるはずもない。それをもって「このところの過激なフードファディズム批判や科学と偽科学のキャンペーンも、アガリクス本の反対バージョンかと笑えてくる」と、勝手な勝利宣言をしている。
 ……壁に向かってぶつぶつ独り言を唱えるのなら、壁相手に勝利宣言するのが筋でないかい?

2. 似非科学批判批判の特徴 その2
 現段階では証明されていない『未科学』と、誤りと証明できる『似非科学』とを混同する。
 少なくとも俺の巡回ルートのブログで、『未科学』=『似非科学』(記事中では偽科学)と一緒くたにしている人はいないし、俺も一緒くたにしたエントリは書いていない……つもりだ。
 後の研究により証明・解明されるのを待つものを『未科学』とするならば、既に数多くの追試を経て証明されている『科学』と明らかに食い違う「科学めいた言説」を垂れ流しているのが『偽科学』『似非科学』として良い。

 具体例になるかな?
 水(H2O)は水素(H2)と酸素(O2)の化合物であり、溶媒として使用できるが、情報を記憶する媒体としては使用できない。この辺りは『科学』として認めてもらえるだろう。

 水に水素を溶かし、記憶力の低下したマウスに投与したところ、記憶力が回復した。これは過去ログでちょっと取り上げた内容だ。事の真偽はこれから行われるかもしれない追試で確認されると期待している。
 これは今後の研究結果を待つものなので、『未科学』と分類できるだろう。

 水に「ありがとう」など綺麗な言葉をかけると氷の結晶は綺麗になり、「ばかやろう」などの汚い言葉をかけると結晶は汚くなる。
 「水からの伝言」で有名(?)なセリフらしい。
 水が情報(この場合、言語)を理解する事はない。またどれだけ優秀な専門家が努力しても、水に記憶力があると証明する事もできない。ただ単に発言するだけなら構わないが、それをあたかも『科学』のように見せかけた実験を行い、結果の写真(何百枚もの写真から目的に適ったものを取捨選択)を出しているので、『似非科学』と分類できる。

 この事例2つをもって、全ての『未科学』と『似非科学』の違いを語れる訳ではないが、おおよその違いは理解できるかと思う。現在未科学とされているものが、後年『科学』となるか『似非科学』となるかは不明だが、『似非科学』が『科学』になる事はまずないと断言できるだろう。

 このように『未科学』と『似非科学』は似て非なるものなのだが、『似非科学批判批判者』の特徴の1つが、この2つを並べて同義に語っている事だ。
 「科学とどのように付き合い、科学されていないもの(未科学とでも呼ぶのか)をどのように評価するのかということになる」の部分に、それが表れている。

3. 似非科学批判批判の特徴 その3
 「似非科学でも、誰かに迷惑がかかる訳ではない/救われている人がいる」

4. 似非科学批判批判の特徴 その4
 「こんな似非科学、基礎教養程度の知識があれば引っかかる人はいない。引っかかる方の自己責任だ」

 #3と#4の主張も時々見かける気がするのだけれど、今回取り上げた過去ログとは関係なさそうなので、別の機会に回す。いつになるかは判らない。
 ……まだ考えがまとまっていないし。
posted by にわか旅人 at 21:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 似非科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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